目覚める組織、目覚める私たち〜ティール組織における「進化型（ティール）」のリアル〜

「もっと効率的に」「もっと成果を」——
そんな価値観に、どこか限界を感じたことはありませんか？

「自分らしく働きたい」
「組織の目的に共感したい」
「心から納得できる仕事をしたい」

このような思いが芽生えたとき、あなたはティール組織でいうところの**進化型（ティール）**に足を踏み入れているのかもしれません。

ケン・ウィルバーのインテグラル理論に基づくと、ティール段階は次のような特徴を持っています：

従来の組織モデルを超えて、個人と組織が共に進化し続けることを目指すフェーズです。

あるIT企業では、プロジェクトチームが自律的に動いています。
メンバー全員が意思決定に関与し、役職や肩書きに関係なく意見を出し合う。

「このプロジェクトの目的は何か？」
「私たちはどこに向かっているのか？」

そんな問いを共有しながら、チーム全体が進化していく。
このような組織の在り方は、まさにティール段階の象徴です。

ティール段階には、多くのメリットがあります。

たとえば、NPO法人やスタートアップ企業など、
「共通の目的」に向かって自律的に動く組織は、ティール的なエネルギーがあってこそ。

以下のような場面でも、ティール段階の思考はよく見られます。

これらは全て「自己の内面」と「組織の目的」を重視する視点です。
言い換えれば、“個人と組織が共に進化する旅”のようなものですね。

ある家庭では、家族全員が家族の目的について話し合います。
「私たち家族は、どんな価値観を大切にしたいか？」
「どんな家庭を築いていきたいか？」

子どもも含めて意見を出し合い、全員が納得する形で家庭のルールを決めていく。
このような家庭の在り方も、ティール段階の象徴です。

しかし、ティール段階には落とし穴もあります。

たとえば、新しいメンバーが加わったとき、
「何をすればいいのか分からない」と戸惑うことも。

自律性と共感が求められるティール組織では、
メンバー全員の意識の共有が不可欠です。

ケン・ウィルバーは、ティール段階を次のように語っています：

「人間の意識は、自己中心的から集団中心的、そして全体中心的へと進化していく」

つまり、個人の自己実現と組織の目的が一致し、
全体として調和の取れた状態を目指すことが、ティール段階の本質なのです。

ティール段階の力はとても革新的で、組織の進化を促しますが、それだけにバランスが大切です。

「個人と組織が共に進化する」ためには、
全員が目的を共有し、自律的に行動することが求められます。

ティール段階とは、「個人と組織が共に進化する」ステージ。
それはとても革新的で、未来志向の大切な通過点です。

でも、人生をもっと豊かにしたいと願うなら、
やがて「自己の内面」と「組織の目的」を一致させるステージへ向かう必要があります。

それが、ティール段階（進化型）の世界。
そこでは「自律性」と「共感」が大きな力になります。

21世紀のもっとも輝かしい躍進は、テクノロジーではなく、人間とは何か、というコンセプトを拡大することによって成し遂げられるだろう
ジョン・ネイスビッツ

ある程度の謙虚さを持っていれば、自分には世界を支配できる能力がないことを受け入れられる。敗北も人生の一部なのだということも。私たちは逆境や苦しみを恐れない。新しい学びや成長、希望、そして新しい人生はそこから生まれるものだから。
デニス・バーキ

直感的な心は神聖な天賦の才能であり、理性的な心はその忠実な召し使いである。私たちは、その召し使いをあがめ、天賦の才能を忘れてしまった社会を創ってしまった。
アルバート・アインシュタイン

企業を動かすものは、エゴを失う恐れか人に対する愛情のいずれかである。
リチャード・バレット