はじめに:その“つらさ”に名前があります
「朝から肩が重い」「パソコン作業のあと、腕までだるくなる」「頭痛も増えてきた気がする」——
そんな日常的な不調に、思い当たることはありませんか?
なんとなく「年齢のせいかな」と思って放置しているその症状、
実は「頸肩腕症候群(けいけんわんしょうこうぐん)」という名前がついているかもしれません。

頸肩腕症候群とは?
「頸=首」「肩」「腕」にかけて痛み・しびれ・だるさなどの症状が現れる状態をまとめて、
頸肩腕症候群と呼びます。医学的にはさまざまな原因が関係しますが、
日常的な姿勢や使いすぎ、精神的なストレスも大きく関わっています。
こんな生活習慣が原因かも?
以下のような習慣が、知らないうちに負担をかけているかもしれません。
- 長時間のパソコン・スマホ作業(下を向く時間が長い)
- 肘や肩を固定した状態での作業(デスクワークや調理など)
- 緊張しやすい性格やストレスフルな生活
- 枕や寝具が体に合っていない
❗日常で「つらい」と感じる瞬間
- 朝、髪を結ぶときに肩が上がらない
- 洗濯物を干す動作が億劫
- スマホを持つ手がしびれてくる
- 電車の吊り革を持つと痛みが走る
こうした些細な“動作のつらさ”が、実は大きなサインなのです。
頸肩腕症候群のセルフチェック
- 首〜肩のこりが慢性的にある
- 腕や手先がしびれることがある
- 動作によって痛みが強くなる
- 朝より夕方の方がつらい
- 頭痛や吐き気を感じることもある
上記に2つ以上当てはまるなら、セルフケアを始めてみましょう。
今日からできるセルフケア
1. 姿勢の見直し
スマホ・パソコン作業時は「顔を前に突き出さない」「肘を支える」ことが大切です。
耳たぶと肩の位置を意識しておくと顔を突き出さないようになります。
2. 首・肩まわりのストレッチ
ゆっくり首を回す、肩甲骨を動かすなど、1日3分の体操から。
・首のストレッチ
首を右に倒し、そのまま右手で上から下へテンションをかけます。左手は斜め後方下方(首から指先まで一直線になるように)へ伸ばしていく。15秒間ゆっくり伸ばしていく。反対も同様に実施する。
・肩甲骨のストレッチ
肘を曲げて同側の肩を触る。そこで肘で大きい円を描き、肩を回す。反対周りも実施する。回数は10回ずつを3セット行う。この時に顔は前へ突き出さないようにします。
・肩甲骨のストレッチ
前方へ手を伸ばします。そのまま両手を体の後ろまで水平移動させます。肩甲骨が寄ってくることを感じ、止まったところで、15秒間キープします。一度緩めて、再度繰り返し行う。15秒間を3セット実施しましょう。キープしている所で、小刻みに近寄らせていく反動をつけてもOK。
3. 深呼吸+腹式呼吸
呼吸が浅くなると筋肉の緊張が強まります。リラックス呼吸で神経を整えましょう。
仰向けとなり、鼻から大きく息を吸い、口から「ハー」と吐き出しましょう。
「ふー😮💨」ではなく「ハー」と出します。
4. 湯船に浸かる
温めることで血流が良くなり、緊張もゆるみます。
シャワーが多くなってきているご時世。週1回は必ず、湯船に浸かるようにしましょう。皮膚温だけではなく、深部体温も温めてくれると内臓を温め、血流改善をしましょう。

5. 就寝前のスマホ断ち
ブルーライトが睡眠の質を落とし、疲れを取りづらくします。
スマホではなく、読書や音楽を聴くなどリラックスタイムにしましょう。また、次の日のタスク管理を整理して寝るのもお勧めです。
それでもつらい時は?
痛みやしびれが強くなってきた場合、整形外科・整骨院・神経内科などの専門機関へ。
また、メンタルの影響が強いときは心療内科やカウンセリングも有効です。
まとめ
頸肩腕症候群は「年齢のせい」や「一時的な疲れ」で片づけられがちですが、
生活習慣やストレスとの関係が深く、早めのケアが何よりも大切です。
小さな変化に耳を傾け、自分をいたわる時間を持ってみませんか?
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